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オーストラリア生活

AMC MCQ に合格するまでにしたこと〜オーストラリアでの医師免許取得に必要な試験〜

この半年以上、私がずっと勉強していたAMC MCQにやっとやっと、

合格しました〜!泣

いやー、きつかった。

思ったよりきつかった。

今回はこの試験の概要やこの試験に合格するまでにしたことなどをご紹介したいと思います!

AMC MCQってなんの試験?

正式名称はAMC CAT MCQ Examinationといいます。

それぞれ

AMC: Australian Medical Council

CAT: Computer Adaptive Test

MCQ: Multiple Choice Question

という意味になっています。

オーストラリアで正式な医師免許取得のためにはいくつかPathwayがあるのですが

そのうちのStandard Pathwayを選んだ場合に必要となる試験です。

Pathwayの詳細についてはこちら

どんな試験?

このMCQは150問の症例問題を5択で選んでいく試験です。

試験時間は3時間半。ぶっつづけです。トイレ休憩に行ってもいいですが時間は止まりません。

水分補給も持病薬内服のため以外はだめ、というなんとも過酷な試験なのです、、、!

考えてみたら大学受験ですら最大で1科目3時間ですよ?3時間半も座っているとお尻が痛くなること必至です、、!泣

そしてこれはここで公表している内容なのですが

回答が正解だと次は難しく、不正解だと次は簡単になっていくシステムで出題されていきます。

なので問題が難しかった!と思った場合は正解が多かった可能性があります^^

試験の詳細についてはこちら

受験資格

医学部を卒業した人が対象です。

よって、USMLE(アメリカの医師国家試験)のように医学生の間に受験することはできません。

試験範囲

試験範囲は臨床の全分野+公衆衛生の疫学を少しです。

一応、

内科 30%, 外科 20%, 産婦人科12.5%, 小児科 12.5%, 精神科 12.5%, Population Health 12.5%

の割合で出題する、と言っていますが、受けた体感では偏りありまくりじゃない???という印象です。(主観です)

受験申し込み方法

これがまず思ったより結構大変です。

そもそもAMCのホームページをちゃんと読み解く必要があります^^;

私も当時は情報が少なくネットであーでもないこーでもないと調べるだけで数時間を浪費したり、という日々を過ごしたりもしました。

このページをご覧いただいている皆さんに特別にお教えしますと(笑)、

要するに、AMC Portfolioというものを作成する必要があります。

その作成にはEPIC アカウントも必要です。

詳しくはこちら

EPICのアカウントに180ドル、卒業証書翻訳に160ドル、AMCのアカウントに600ドルほど要するのでお金の準備も必要です。

受験会場

私はオーストラリアの会場で受けましたが、日本でも受験できます。

大阪、東京での受験は可能だったかと思いますが、ご自身でお確かめください。

受験開始までのチェックなどを日本語でできる方が楽だとは思います。

受験料

これが驚きもののきの額です。

大体2700ドル程度ですが徐々に値上がりしています泣

合格率

大体50%程度、と言われています。

実際に私が行った勉強方法

USMLEと違ってなにが大変かというと、本当に情報がないんですよね、、、泣

私が頑張って調べた限りでは、

  1. Handbook of Multiple Choice Questions
  2. MplusX
  3. Amedex
  4. MURTAGH’S GENERAL PRACTICE

で勉強した人が多いようでした。それぞれについて解説します。

Handbook of Multiple Choice Questions

これは通称ハンドブックといって、唯一の公式問題集です。

「まずはハンドブックをやろう!」

と言っていた人が多かったのでまずこれをしようと思いました。

しかしながら購入の仕方がわからない! 

公式ホームページで購入したとみんな言っているのに公式ホームページにない!泣

あとでわかったのは当時もう販売中止になっていたようでした。

なんとかネット上に落ちているPDFファイルをみつけて全て解きました。

しかし最後の出版が10年以上前なので内容も古く、実際受験してみても今の出題傾向とはあまりかぶっていない印象だったので解かなくてもいいのかもしれません。

MplusX

次に合格者が口をそろえて言うクエッションバンク(QB)なるものに移りました。

MCQのQBはMplusXとAmedexという2社が大手です。

どちらかが圧倒的に優れている、というわけではなさそうだったので、とりあえずシェア率の高いMplusXを購読。

公式ホームページはこちら

日本みたいにかゆいところに手が届かないのが外国あるある笑。

入会したところでなにがなんだかわからないホームページです笑

わからない人のための説明ページなどもありません。

(チャットは機能しているので直接聞くことはできます)

私が実際に解いていった順番は後述しますが、振り返ってみて必ずやるべきは

3.0 PAST RECALLS & ADVANCED QUESTIONSの1200問

Mock test 6回分全て

だと思います。

金額

MplusXはオーストラリアドルで

1週間 100ドル

1ヶ月 180ドル

3ヶ月 420ドル

6ヶ月 620ドル

1年  840ドル

です。

ちなみにUSMLEのQB( Uworld)は、1ヶ月319米ドル、3ヶ月479米ドル、2年719米ドルらしいです。

(2023年4月現在)

Amedex

Facebookグループで勉強法を聞いている場面はよくあるのですが、Amedexの方が実際の出題と似ているよ!という声も多いです。

私は結局Amedexには手を出さずに終了しましたが、MplusXもAmedexも無料トライアルがあるので比較してみてもいいかもしれません。

ちなみにこの試験、試験内容を口外すると除籍するよ♡と書かれているので細かい出題内容は言えないことになっています。

ですがこれらのQBではrecall(再現問題)が公表されている状況で、、、

まあ暗黙の了解なのかAMCにお布施を払っているかは知りませんが、ビジネスは成り立っています笑

公式ホームページはこちら

MURTAGH’S GENERAL PRACTICE

MplusXは(おそらくAmedexも)まだ成熟していない感があって、

解説を読んでいても他の問題と比べて整合性がとれないことがあります。

(最新の公式の過去問が利用できないのが本当に痛いですよね、、、)

「そういうときのために、このMurtagh’s general practiceなどの教科書が使えます!」

と言っている受験者も多かったので、私も買ってみました。

2021年に第8版が出版され、幸いにも現在は日本のアマゾンで買えます!!

しかし想像以上に分厚いし重いです。幅は約6cm!

私は正直言ってあまり使いこなせず、もともと購読していたUp to Dateの方がはるかに使いやすかったのでそちらで正確な知識を確認しました。

実際にMplusXの解説の参考文献がUp to Dateなこともよくありました。

ですがMurtagh’s general practiceもオーストラリアのGP界では王道の本なようなので、気になる方は是非手に取ってみてください。

HEAL

オーストラリアには、私たちのような

IMGs(International Medical Graduates=海外の医学部を卒業した者)

のために専門の予備校というものが存在します。(ビジネスの臭いがしますね、、!)

そのうちの一つのHEALでは無料のonlineウェビナーを開催しています。

月に1回、1回1時間程度、10問をみんなで解く

というものです。

私は試しに5回程度は出席したかと思います。

実際にこのウェビナーで出題されていた問題が出たかと言われると、そんなこともないのですが笑、

モチベーション維持であったり英語の勉強、現地の雰囲気を感じとるにはいいのではないかなと思いました。

実際、初めて受講したときは1時間の英語のシャワーで頭痛がしていましたが、最後には片手間に受けれるレベルにはなっていました。

(スルーする力がついただけの可能性もあり笑)

HEALの公式ホームページはこちら

無料Webinarの申し込みはこちら

私の合格までの流れ

ハンドブックを一周終了したのちにMplusXに移りました。

すでにMCQに合格している人のアドバイスを参考にして、とりあえずHigh-Yield 4.0の約1200問を解きました。Mplus X内のMock testも1回分受けて平均点より少し下くらいでした。

この時点で1回目の受験を行います。

手応えはなく、印象としてはQBより問題文長くない?という感じで時間が足りなくなりそうでした。

結果は1点差で不合格。泣

QBの内容ともあまりかぶっていない印象もありました。

その後、MplusXで3.0(PAST RECALLS & ADVANCED QUESTIONS)の約1200問、

Mock test 6回分(計900問)、

Category wiseを100問程度、を解いて2回目受験。

ボーダーラインぎりぎりでなんとか合格しました。

2回目の受験のときも、

「持っている知識の1割未満しか聞かれていない・・・!」

「産婦人科とか2問くらいしか出題されてなくない?」

といった印象で「受からないかも・・・」と思いながら受験終了しました。

MCQは大量のプール問題と新規問題から出題されるので本当に運も大事な試験だなと思いました。

勉強期間の目安

もともと英語で医学を学んでいる人にとっては3ヶ月のフルタイムの勉強で合格に達せる印象です。

私のように日本生まれ日本育ち、日本語で医学を学んで医学英語はかじる程度、の人間では半年のフルタイムの勉強は必要かなぁと思います。

なにせ最初のHandbookを解く時はわからない言葉が多すぎて下手したら1問1時間くらいかかります^^;

また、ただ医学英語を知ってるだけだと症例問題を解くのには少し不十分です。

というのも疾患に特徴的な形容詞がわからないとなにがなんだかわからないのです泣!

ざらざらした gritty

べたべたした doughty

好戦的な combative, belligerent

などなど

これらがわらからないと、症例問題の内容は正確に理解できないので語彙力はとても大事です!

あと当たり前ですが、有病率などの関係で日本では重要視されない病気についても出るので勉強量はなかなかのものでした。。。

まとめ

合格までに私がしたことをまとめると、

Handbook of  Multiple Choice Question 全問一周

MplusX 3.0, 4.0, Mocktest 全問一周

MplusXのCategory wiseを100問程度

で合計するとおそらく4000問超でした。

いかがでしたでしょうか。

少しでもこれらの情報がお役に立てると幸いです。

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